「散歩は誰かと一緒ですか? それとも一人ですか?」
部屋でずっとパソコンで文書を作成していたりすると外の空気を吸いたくなって、散歩に出かける。悩み事があるとき、気分がとても落ち込むとき、ウォーキングシューズに履き換え散歩に出かける。
深い悲しみやどうすることもできない辛さに、夜道を散歩すこともあろう。
深い悲しみやどうすることもできない辛さに、夜道を散歩すこともあろう。
人生の岐路に立たされたとき、その結論を求めて歩きながら考えることもあろう。
家の中で悶々と思い悩むよりずっといい考えに到達できる。
散歩は、ときに人生の甘露である。
散歩は、ときに人生の甘露である。
1999年の年明けに生後1ヶ月のゴールデンレトリーバーが来た。名前は「マリー」、マリーさんは散歩がとても好きだった。「サンポ」という音に敏感に反応した。「散歩」というと寝ていても急に頭を持ち上げ耳をピンとさせ、「えっ、散歩行くの?」って言う。ときどき、マリーさんをからかって、「一歩、二歩」って紛らわしいことを言うと頭をかしげて、一生懸命聞いた。「散歩、行く?」 「うん、行く!」ってむっくと立ち上がり、リードをくわえて来た。
その頃は、埼玉県の蓮田市に住んでいたので蓮田の街をあちこち行った。そのうち、子供達が大きくなり、通学の問題から杉並区の善福寺に引っ越した。蓮田と違って交通量が多いのでマリーさんと並んで道路を歩くのは結構大変だった。
マリーさんは、私によくこう言った、「散歩、楽しいね。楽しい? 私は散歩、大好き!」って。
しかし、2007年に年が改まって急にマリーさんは身体の調子が悪いと言い出した。
そう言えば、その前の年の春か夏ごろに、散歩の途中でよく「もう、帰ろう!」と言って私を見ながら立ち止った。
江東区にある動物病院に緊急入院した。肝臓がんと心臓に血管腫ができていた。ICUに入って大手術をした。しかし、ICUに入ったまま容体はよくならなかった。結局、先生から家に連れて帰ってあげた方がいいしょうと言われ、家に連れて帰った。家に戻って一瞬嬉しそうにしたがもう嬉しさを表現する元気はマリーさんにはなかった。
二日後、家族みんなに見守られて「風」になってしまった。
二日後、家族みんなに見守られて「風」になってしまった。
2007年2月7日のことだった。
みんな、それぞれに泣いた。そう、今でも思い出すとマリーさんの楽しそうな顔を思い出す。
みんな、それぞれに泣いた。そう、今でも思い出すとマリーさんの楽しそうな顔を思い出す。
散歩には思い出もある。人は思い出を整理しながら、新しい思い出も次々と創り出して行く。
楽しい幸せな思い出、悲しくて辛い思い出・・・・・
埼玉県川越市を流れる入間川に沿って、川越市水上公園がある。花菖蒲が池のほとりにたくさん咲いていた。
白い花菖蒲も綺麗だ。紫色のものしかないと思っていたが、色いのもあるんですね。
水上公園は、川越市街の西に位置し、町の中心からは外れている。
ここから、東に歩き町の北東部に川越城本丸がある。
田んぼの稲も株分けが進み、緑も濃くなり随分成長していた。